Zuppa di Pesce

Italia - Francia, 1992
Direttore: Fiorella Infascelli
Macchina: Alfa Romeo Giulietta Spider

【魚のスープ】

イタリア−フランス、1992年
監督：フィオレッラ・インファシェッリ
車　：アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダー

魚のスープ(VHS)

　映画監督の家族のトスカーナでの生活を描いた映画です。生活というより休暇でしょうか？　物憂い雰囲気は、フランス映画っぽい。いや、実際、伊仏合作なのですが。主演のフィリップ・ノワレもフランス人です。

　時代は1950年代から1960年代あたりということで、ファッショナブルなオープンカーとしてジュリエッタ・スパイダーが登場します。この車は映画にはよく登場するようですね。当時の裕福でオシャレな生活を象徴する存在なのでしょう。ぼくも何度か見たことがあるけれど、これほど可愛い車はそうありません。アルファロメオもがんばって、これを超える作品を作ってほしいですね。

　1955年、フランクフルト・モーターショーで発表されたジュリエッタ・スパイダーは、その前年に発表されているジュリエッタ・スプリントというクーペのオープン版です（他に単なるジュリエッタというセダンもあります）。4気筒1290cc、DOHCエンジンから65馬力を発生しますが、1956年には90馬力の高性能版「ベローチェ」も発売されています。

　ジュリエッタ・スパイダーの開発にはアメリカ人の貿易商、マックス・ホフマン（Max Hoffman）が関わっており、まず最初に北米市場向けに出荷されました。車体のデザインはピニン・ファリーナが担当。1962年に外見的にはほぼ同一の1.6リットル版ジュリア・スパイダーが登場するまで、ベローチェと合わせて17,096台が生産されたヒット作です。

　この映画では、若者たちが4人で乗っていますが、もちろんこの車は2シーター。といっても、座席の後ろにかなりのスペースがあるので、そこに脚を置いてトランク部分に腰掛けると4人で乗れます（もちろん、今それをやったら捕まりますが）。こういう乗り方をする人が多かったからなのか、アルファロメオは1961年に2000スパイダーという2+2のロードスターも発表しています。見た目はジュリエッタに似ていますが、2000スパイダーのデザインはカロッツェリア・トゥーリングによるものです。