Alfa Romeologo164 Super 12v

Il Viaggio a Suzuka

- 12 ottobre 2003 -

鈴鹿への旅。

 友達の友達がF1のチケットをくれたので、鈴鹿まで行ってきました。持つべきものは友達の友達だ、とでも申しましょうか。

 レースはまあまあでしたね。今シーズンはここ数年ではいちばん面白かった。それでも、やっぱりフェラーリが強すぎることに変わりはなかったというのがぼくの見解です。

 それはそうと、F1を見るのはなんと7年ぶりでした。その間、車は大きく進歩して、今じゃ19,000回転とか回っちゃうんですか? よく知りませんが。けど、意外なことに音は静かになっていました。ちょっとがっかり。効率が良くなって無駄な音が出なくなったのかもしれませんね。技術の進歩ってこういうことなんでしょうかね。

 で、実をいうと、164で鈴鹿へ行くのは2度目です。買ってすぐのころ、フォーミュラニッポンの開幕戦を観に行ったことがあるのですね。そのときは、確か雨のレースで、服部尚貴が勝ちました。

 そのころと今回では、ヒロヨさんの印象はずいぶん変わりましたね。一言でいうと、ぼくたちはかなり親しくなったのです。前回の鈴鹿への旅のころは、まだ出会って半年くらいだったし、初めてのロングドライブだったから、結構探り合いだったんですね。でもさすがに3年経つと、いろんな基本的なことはわかっているから、逆に新しい発見が多いのです。

 まず最初に、今回は いいオイル が入っています。オイル変えたぐらいで、そんなに違いなんかないだろうと思っていたので、今まで高いオイルなんか買ったことなかったのですが、いやいや、少なくともアルファのエンジンはなかなかのグルメなんです。いままでの半化学合成オイルとは全然違いましたよ。回り方が軽いし、回転音がきれいになりました。そして、ビブラートやトリルのように、鼓動のように震えながら加速していく感覚。あ、これが世界一官能的なアルファV6ってやつか、と、今ごろになってようやく気づきました。ごめんなさい。って誰に謝ってんだ?

 で、もう一度、BMWのストレート6とどっちがいいか、と考えてみる。

 エンジンだけならやっぱりBMWかな。でも、車全体のキャラクターというものが、アルファの方が濃厚な感じ。そこが、つまり土俵が違うのかもしれない。やはり、ドイツ的尺度では測りがたい軸が、どこか妖しい方向に向かって伸びているのでしょう。

帰り道、鮎沢パーキングエリアにて。鈴鹿では写真撮ってる余裕なかったもんで。(^^;

 もうひとつ、最近特に感じるようになったのは、運転の仕方のことです。

 この車、自分ですべてをコントロールしようとしてはいけない。いや、それはトヨタの車がリモコンのように無責任に走っていくのとは全く違います。当然ですが。

 BMWの場合、自分で操作した通りに反応します。自分がどう運転したいかをきちんとイメージして、その通りに操作すればその通りに走れる。うまく行ったときにはとても気持ちいい。100%コントロールするのがBMWです。

 一方、164の場合、半ば車の走りたいように走らせる。ハンドルを切って「曲がるよ」と伝えると、164はそっちに曲がっていく。けど、ちょっと自分のイメージと違う。そしたら「あ、そういう風に行きたいんだ」といったん相手を認めてあげて、「でも、ぼくはもうちょっとこうしたいんだけど」と伝えてあげると、164はそれにうまく応えてくれる。結果、自分が思っていた以上にきれいに、速く曲がることができる…。そんな感じ。わかります?(^^)

 つまり、コーナーひとつひとつがそういう対話なんですね。強引に「こういう風に曲がろう」とかしても、うまくいかない。車との協調作業として、運転する。

 すごいですね。ほんと、どうやったらこんな機械を作ることができるのだろう? 作り手の気持ちや考えが封じ込められていて、必要なときに表に現れてくる。そんな車、他にもあるの?

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